アジア、楽園の日々

ラオス、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、インド、モルディブ、シンガポール、中国などに約20年滞在しました。その時に見たり聞いたりしたことをご紹介させていただきます。

人民大会堂(No.1)

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 人民路の雑貨屋の前に煙草のショーケースがあった。 
アメリカのMarlboro LIGHT, KENT SUPER LIGHT, 日本の MILD SEVEN もあるが、多くは中国煙草である。黄山、中華、福、紅金龍、南京、紅河、中南海、蘇煙、紅塔山など、いかにも中国らしい名前が並んでいる。
 ちょっとおもしろいと思ったのは香格里拉、七匹狼、国賓だ。香格里拉は中国南部の雲南省にある。ジェームズ・ヒルトンが書いた『失われた地平線』の舞台となった理想郷シャングリラはここであると地方政府が主張して、改称され現在は「香格裏拉」となっている。七匹狼は英語訳がどういうわけかSEPTWOLVES となっている。SEVEN でなくて SEPT となっているのはどうしてだろうか。国賓は中国人の友人が吸っている。パッケージはミントグリーンと赤の2色があり、5元(約80円)と10元(約160円)だ。中国の煙草の値段は大体このぐらいだそうだ。それにしても国賓とは凄い名前だ。自分の身分と照らし合わせると恥ずかしくてとても吸えない。
 「流石、中国!」と唸らされたのが、『人民大会堂』だ。日本人はこういう発想はまずしないだろう。もし、日本で『国会議事堂』という名前の煙草が売り出されたら、一体どのぐらいの人がこれを買うだろうか。 撮影日2007年9月28日

後日談:中国の煙草に興味を持ったので、街を歩くときに気をつけて見ることにした。その結果、『人民大会堂』はいくつか種類があるらしいことが判明した。12元(約192円)と32元(約512円)のを見つけた。アメリカのMarlboro LIGHT, KENT SUPER LIGHT, 日本の MILD SEVENでさえ14元(約224円)か15元(約240円)なのに対し、32元というのは相当高い。倍以上だ。これ以上高い煙草は見つけられなかった。『人民大会堂』は名前だけでなく価格の点でも凄かった。

(撮影日:2007年10月1日)