コオロギ
(9月3日の日記から)
急に秋の陽気になった。日中はまだ暑さが残っているが、朝夕は気温が下がり、吹く風に秋の気配が感じられる。8月にあれほど鳴いていたミンミンゼミの鳴き声が全く聞こえなくなってしまった。東京や横浜ではツクツクボウシの「オーシーツクツク」とヒグラシの「カナカナカナ~」という鳴き声を聞くと夏の終わり感じるのだが、ここ大連で鳴いているのはほとんどがミンミンゼミである。その鳴き声がある日突然止んでしまうのである。
昨年もそうだった。8月下旬のある晩、人民路で無数のミンミンゼミが鳴いていた。夜の10時過ぎなのにまるで狂ってしまったかのような大合唱だった。「まだまだ、夏なんだなあ!」というのがそのときの印象だった。ところが翌日からほとんど聞こえなくなってしまった。あれには驚いた。本当に突然だった。
昨年ほどではないが、今年も同様である。そして、今、足元からはコウロギの演奏が聞こえてくる。
(撮影日:2007年9月5日)