アジア、楽園の日々

ラオス、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、インド、モルディブ、シンガポール、中国などに約20年滞在しました。その時に見たり聞いたりしたことをご紹介させていただきます。

マレーシア・ドライブ紀行(1994年3月25日~4月10日) 第3日目

1994年3月27日(日) 小雨のち晴れ、夜再び雨

 本日の宿泊 ティオマン島Salan Beach Resort, Room No. M1 RM40(¥1,600)、走行距離1km

 絵葉書にあるようなエメラルド色に輝く海は、一体ティオマン島のどこにあるのだろうというのが、この島の第一印象だ。

 今朝10時20分頃、満員の乗客を乗せ、メルシンを出た高速艇「Seagull Express号」は約3時間後にティオマン島の最終目的地サランに到着した。途中4か所に止まって観光客をおろしたが、どこの浜も石がごろごろしていて、きれいな砂浜とは程遠い感じがした。確かに、沖の海は緑色をして透き通っているのだが、これではちょっときれいな他の所とあまりかわらない。映画「南太平洋」のロケ地と聞いて過大な期待を抱き過ぎているのだろうか。

 夜になって気がついたのだが、昼間に比べて波の音が高くなったようだ。そうだ、着いた時は丁度引き潮だったんだ。それで砂浜の底が見え過ぎていて、絵葉書には写っていなかったものまで見えてしまったに違いない。今、夕食を食べて、浜を歩いて帰ってきたところだが、昼とは比べものにならないほど近くまで波が来ている。波の音もより一層大きく響いている。明日の朝の景色に望みがありそうな気がしてきた。

 雨の中、コオロギの鳴き声が聞こえる。昨晩も身体中が痒くてよく眠れなかった。でも、今晩はなんとか寝られそうな気がする。

 小雨の中、メルシンの夜が明けた。ティオマン島のどこに泊ろうか決めかねていたが、昨夜絵葉書を見ていて、サランに決めた。午後には晴れるだろうと予想していたが、案外早く、出港して1時間位すると頭上に太陽が輝き出した。メルシンを出て暫くすると幾つかの島が見えたが、どれがラワ島、シブ島、ブサル島だか全くわからない。大分沖に出るまでけっこう上下に揺れた。

 カジャン山(1,037m)を中心とするティオマン島の山々は鋭く切り立っており、それを取り巻く密林と合わせ、「恐竜の島」を連想させた。何度もカメラを向けたが、山々にかかっている白い雲のせいかピントが合わず、シャッターがおりなかった。こういう時はオートフォーカスのカメラは実に不便なものだ。

 今晩の部屋は直接海が見えない。窓を開けると、隣のシャレーの板壁。明日、もう少し見晴らしのいい部屋を探すつもりだ。